The 67th Annual Meeting of the Japanese Association of School Health

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一般演題

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健康相談,健康相談活動,保健指導(OP-0701~0705)

遠藤伸子(女子栄養大学)

[OP-0703] 学校におけるSATレジリエンス活用例

石田妙美 (東海学園大学)

【はじめに】SAT(Structured Association Technique)とは構造化された方法を使って,ひらめき,直感による問題解決や自己成長を図る技術である(宗像2017).面談初日に使用した事例からSATレジリエンス法の効果について検討した.【方法】気がかりなことを色や形,感情に変換させ,それをイメージすることで生じた身体違和感を光イメージで癒し(身体違和感0%),味方になる代理顔表象を選択させ,代理顔表象と対話してから,対処行動を考えた.不登校,いじめ,身体化の事例を検討した.【倫理的配慮】本人とABの保護者に匿名とし学会発表でのみ使用する旨を伝え了解を得た.【事例と考察】A(中3)X年3月:卒業式は出たい.場面緘黙,感情表「やっぱりできない」身体違和感(胸がぎゅー),光イメージで身体違和感0%,代理顔表象:お地蔵さん.ニコニコ黙っているだけ.前向きになれる.卒業式の日に登校.高校1年精勤.B(高1)Y年6月:いじめられている.感情表「くやしい.どうなっちゃうんだろう」(胃が重い.キリキリ)光イメージで0%,代理顔表象(兄と姉)視界にいれない.精勤で卒業.C(大4)Z年5月:ペンが持てない.黒ゴツゴツ(手が痛い)光イメージで0%:気にならない.その後手の症状はない.SATレジリエンス法は,事柄をイメージ(色形,降雨,感情)に変換するため,ストレス場面を想起しなくてよい.場面緘黙でも使用できすぐに行動変容できるが,持続しないので光イメージや代理顔表象を小まめに見る必要がある.