The 67th Annual Meeting of the Japanese Association of School Health

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一般演題

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養護教諭,保健室1(OP-0801~0805)

郷木義子(新見公立大学)

[OP-0802] 養護教諭初任者の職業的アイデンティティ形成プロセス(2)―2,3学期の職務内容とその意味づけが及ぼす影響―

森慶輔1, 黒岩初美2, 豊島幸子3 (1.足利大学 教職課程センター, 2.群馬県教育委員会, 3.足利大学 看護学部)

本研究の目的は養護教諭初任者(正規採用時に臨時的任用等の経験が3年未満である者)の職業的アイデンティティはどのように形成されるかということを明らかにすることであった.その中でも,特に職務内容(出来事)とその意味づけの影響を明らかにすることを目的としている.本研究の対象者は,関東地方X,Y県で2019年4月に養護教諭として新規採用された48名のうち,2019年3月末現在で臨時的任用等の経験が3年未満であり,インタビュー調査に協力が得られた女性6名である.インタビューは全3回実施され,第1回は2019年7月から8月,第2回は2019年12月から2020年1月,第3回は2020年3月から7月にかけて,それぞれ行われた.本発表では第2回,第3回インタビューの内容から,2019年度第2学期,第3学期の職務内容(出来事)とその意味づけが職業的アイデンティティ(どのような養護教諭になりたいか)の形成に及ぼす影響を考察した.なお本研究の実施にあたり,足利大学研究倫理審査委員会の審査を受け,承認を受けるとともに,足利大学総合研究センター共同研究の支援を受けた.第2回,第3回インタビューの内容を分析したところ,養護教諭として勤務中に起こった出来事への意味づけ,養護教諭養成課程での学びに関する現時点での考え方,捉え方などが職業的アイデンティティの形成に一定の影響を及ぼしていることが示唆された.