The 67th Annual Meeting of the Japanese Association of School Health

Presentation information

一般演題

オンデマンドプログラム » 一般演題

養護教諭,保健室2(OP-0806~0809)

上村弘子(岡山大学)

[OP-0808] 管理職が求める養護教諭の資質・能力の実際

中西唯公 (順天堂大学スポーツ健康科学部)

【目的】
様々な背景や健康課題をもつ児童生徒が生活する学校では,児童生徒や保護者,関係職員のニーズに柔軟に対応できる養護教諭が求められる.本研究では管理職が養護教諭にどのような資質・能力を求めているのかを明らかにすることとした.
【方法】
全国の小学校・中学校・高等学校の管理職を対象に研究の目的・意義・方法・倫理的配慮などを記載した研究依頼文を作成し,質問紙調査とともに郵送した.調査内容は養護教諭の資質・能力19項目について,「とても期待している」「期待している」「あまり期待していない」「期待していない」の4件法で回答を求めた.質問紙調査への回答・返送をもって同意を得たものとした.本研究は順天堂大学スポーツ健康科学部研究等倫理委員会の承認(順大ス倫30-23号)を得て実施した.
【結果】
管理職383名(回収率25.53%)から回答が得られた.回答した管理職の肩書・役職としてはどの校種も教頭が最も多かった.養護教諭の資質・能力について「とても期待している」が多かった項目は,小学校では多い順に「養護教諭の専門性と責務を理解し,実践に活かす能力」「保健室経営を理解し,実践に活かす能力」「緊急時に子どもの状態を判断し,対応できる能力」であった.一方,中学校,高等学校では多い順に「緊急時に子どもの状態を判断し,対応できる能力」「養護教諭の専門性と責務を理解し,実践に活かす能力」「保健室経営を理解し,実践に活かす能力」であり,学校種における違いが明らかとなった.