第24回風工学シンポジウム

講演情報

口頭講演

風環境(1)

2016年12月5日(月) 13:30 〜 14:42 建築会館ホール (建築会館)

司会:白澤 多一(大妻女子大学)

13:48 〜 14:06

[11] 都市キャノピーにおける渦構造・拡散挙動に及ぼす熱的効果のLES

○佐久間 悠人1、田村 哲郎2、河合 英徳2、細井 友貴 (1.東京工業大学総合理工学研究科環境理工学創造専攻、2.東京工業大学環境・社会理工学院建築学系)

キーワード:LES、拡散挙動、大気安定度、局所的温度効果、渦構造

危険物質の大気拡散現象においては瞬間的な高濃度を捉えることが重要である.特に都市における風の流れは建物の力学的粗度効果と熱効果により局所的に複雑化するので,気流の流れを時々刻々解析できる LESが有効な手段として注目されている.従来,都市での大気拡散に関する研究は数多く行われてきたが,建物の粗度効果と熱効果の複合的な作用に関する知見はほとんどなく,特に建物からの排熱による流れ場の局所的変化が指摘されている.そこで本研究では,大気安定度及び局所的な温度条件による熱効果と,建物の粗度効果との両者により高濃度発生が懸念されるストリートキャニオン内での拡散問題を,鉛直温度分布と壁面温度条件を持つ単純な粗度ブロックによりモデル化しLES解析を行う.特に,キャニオン壁面の持つ温度条件が瞬間的高濃度発生に及ぼす影響に着目し,都市における拡散現象の特徴を解明する.