第24回風工学シンポジウム

講演情報

口頭講演

風災害

2016年12月5日(月) 16:10 〜 17:58 建築会館ホール (建築会館)

司会:小林 文明(防衛大学校)

16:10 〜 16:28

[18] タイフーン・ハイエンの最大風速に関する再現実験と擬似温暖化実験

○豊田 将也1、吉野 純1、小林 智尚1 (1.岐阜大学大学院工学研究科環境エネルギ―システム専攻)

キーワード:台風Haiyan、最大風速、高解像度台風モデル、擬似温暖化実験

本研究では,まず高解像度台風モデルを用いて台風Haiyanの再現実験を行った.その結果,再現実験では高精度に台風強度を再現することに成功した.続いて行った擬似温暖化実験では台風最大風速に対して,温暖化シナリオ毎による不確実性評価とCMIP3が提供する15個の全球気候モデルの不確実性評価を行った.その結果,フィリピン・レイテ湾地域においては温暖化シナリオ毎の不確実性よりも全球気候モデル間の不確実性の方が大きいことが明らかとなった.また高精度なアンサンブル将来予測のためには,非線形性の強い気象モデルに入力する前の気象場にアンサンブル平均を取るか,平均値から大きく外れたデータを除外して計算する必要があることが明らかとなった.