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[O-13-1] 総頸動脈max IMTと動脈硬化指標CAVI(Cardio Ankle Vascular Index)との関連について
Keywords:CAVI, IMT
【目的】近年,全身の動脈硬化を推測する目的で,頸動脈超音波や血圧脈波検査を人間ドックオプションとして実施する施設が増加している。当施設でも2012年から追加しており,今般,総頸動脈max IMTと動脈硬化指標CAVIとの関連について横断的に調査した。【対象】2012~2013年の人間ドック受診者97,280人のうち,1,321人が頸動脈超音波及びCAVIの両検査を受検した。その中から重複受検者184人を除外した1,137人(男性627人,58.4±10.7歳,女性510人,58.4±9.4歳)を対象とした。【方法】CAVI:9.0以上をエンドポイントとし,総頸動脈max IMTとの関連について検討した。総頸動脈max IMTのカテゴリ分類は,中央値:0.8mmを基準として4分類し,性,年齢,BMI,高血圧,糖尿病,脂質異常,CKD,飲酒,喫煙の影響を調整した多変量解析を行った。なお,統計ソフトはSPSS(ver.21.0)を用いた。【成績】対象者の319人(28.1%,男性203人,女性116人)にCAVI:9.0以上を認めた。多変量解析の結果,総頸動脈max IMT:1.1~1.3mm(OR:1.94)及び1.4mm以上(OR:1.97)に正の関連を認めた。その他,年齢:50~59歳(OR:20.60),60~69歳(OR:91.60),70歳以上(OR:312.36),高血圧(OR:2.46),糖尿病(OR:1.99)に正の関連を認め,女性(OR:0.46),BMI:30.0 kg/m2以上(OR:0.15),毎日飲酒(OR:0.49)に負の関連を認めた。【結語】CAVI:9.0以上と総頸動脈max IMT:1.1~1.3mm及び1.4mm以上に正の関連を認めた。CAVIを全身の動脈硬化指標とした場合,少なくとも総頸動脈max IMT:1.1mm以上で動脈硬化が進展していることが推測され,生活習慣及び動脈硬化危険因子の改善に努めることが重要と考える。