冠，肺血管

[O-16-1] Stent内再狭窄に対するEximer Laser Coronary Angioplastyの有効性

^〇廣瀬俊輔, 足利貴志, 植島大輔, 秦野雄, 篠岡太郎, 吉川俊治, 磯部光章 (東京医科歯科大学 循環器内科)

Keywords:ELCA, in-stent restenosis

【目的】Excimer Laser Coronary Angioplasty(ELCA)はStent内再狭窄(ISR)に対して有用だという報告があるが，詳細は不明である。我々はELCAの有用性について検討した。【方法】我々はISRのある連続41症例を解析した。29症例はスコアリングバルーン群(group A: 69.6±6.3 years old，27 male)に，12症例はELCA併用群(group B: 67.4±13.8 years old，11 male)に割り付けた。follow-up CAGは6ヶ月以降に行われた。optical coherence tomography(OCT)もPCI中行い，Simpson ruleに基づいてin-stent neointimal hyperplasia(NIH)のplaque volume量を測定した。quantitative coronary analysis(QCA)はPCI時とfollow-up時に測定した。また臨床転帰(心臓死，心筋梗塞，Stent血栓症およびtarget lesion revascularization(TLR))についても観察した。【成績】年齢と性別についてはグループ間で同等であった。PCI後のStent 1mm毎のin-stent NIHのplaque体積にグループ間で有意差は無かった(2.4±0.5vs.3.6±0.7 mm³/mm，p=0.21)。心臓死，心筋梗塞およびStent血栓症はグループ間で有意差は無かった。PCI中の最大バルーン拡張圧は有意にgroup Bで低かった(8.3±1.5vs.13.2±4.0 atm，p＜0.0001)。PCI後のNIHのplaque体積は両群間で有意差は無かったが，TLRはgroup Bで低い傾向があった(28.2 ％ vs. 7.1 ％，p=0.12)。【結論】PCI後のplaque体積量は両群間で有意差は無かったが，TLR率はgroup Bで低い傾向があった。ELCA後の低圧拡張によって血管損傷が少なく済んだためかもしれない。