第55回日本脈管学会総会

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一般演題(口述)

TEVAR1

Thu. Oct 30, 2014 11:20 AM - 12:00 PM 第4会場 (203会議室)

座長: 末田泰二郎(広島大学医学部 第一外科)

11:20 AM - 12:00 PM

[O-2-4] 胸部大動脈瘤に対するステントグラフト治療の中期成績

原田真吾, 佐伯宗弘, 中村嘉伸, 岸本祐一郎, 大野原岳史, 大月優貴, 倉敷朋弘, 小林太, 掘江弘夢, 西村元延 (鳥取大学医学部附属病院 心臓血管外科)

Keywords:Stentgraft, TAA

【はじめに】胸部大動脈瘤に対するステントグラフト治療(TEVAR)は治療の重要な選択肢の一つである。当科でも,2008年12月よりTEVARを導入し,様々な症例に対して積極的に治療を行っており,200症例を超えた。今回,当科で施行したTEVAR症例の中期成績について検討を行った。【対象】2008年12月~2014年5月に当科で施行したTEVAR 202症例を対象とした。年齢は31歳から92歳,平均74.6歳,80歳以上の高齢者は66人(32.7%),男女比は159人:43人であった。真性瘤165例,解離33例,仮性瘤4例,緊急症例は20例であった。非開胸Debranch 56例,弓部置換後の2nd TEVAR 23例。使用デバイスに関しては,Gore-TAG 135例(うちComformable Gore-TAG 7例),Zenith TX2 33例,Relay Plus 28例,その他6例であった。追跡期間は18日から1826日,平均693日であった。【結果】術中死亡は認めなかった。手術死亡は3例(1.5%,致死性不整脈,脳梗塞,急性腎不全)であった。術後脳梗塞を4例(0.02%)に,不全対麻痺を1例に認めた。術後3年での大動脈関連イベント回避率は93.6%(95% C.I. 87.5-96.8%)であった。【結論】当科におけるTEVARの初期および中期成績は概ね満足できるものであった。今後はデバイスの改良に伴って適応拡大が期待され,TEVARの意義および重要性は増すものと思われる。