第55回日本脈管学会総会

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一般演題(口述)

下肢静脈瘤4

Fri. Oct 31, 2014 2:36 PM - 3:16 PM 第3会場 (202会議室)

座長: 田淵篤(川崎医科大学 心臓血管外科)

2:36 PM - 3:16 PM

[O-22-2] 大伏在静脈に血栓を生じた一次性下肢静脈瘤の4例

永田純一 (半田市立 半田病院)

Keywords:Great saphenous vein, thrombosis

 一次性下肢静脈瘤にて初診時に大伏在静脈の血栓を形成していた症例を報告する。【症例1】大腿部腫瘤で受診し,大伏在静脈の静脈瘤と血栓と診断。血栓は陳旧性のものであるが,壁在血栓が大腿静脈まで連続していた。手術にて大腿静脈を遮断のうえ,血栓摘除,大伏在静脈抜去を施行した。【症例2】下腿の下肢静脈瘤に血栓形成し来院。エコーでは静脈瘤と下腿の大伏在静脈に血栓を認めた。1週間後のエコーで大伏在静脈中枢から大腿静脈へ血栓の伸展を認めた。抗凝固・線溶治療の後,手術にて大腿静脈を遮断のうえ,血栓摘除と大伏在静脈の高位結紮施行。【症例3】下腿の下肢静脈瘤に血栓形成し来院。エコーでは静脈瘤と下腿の大伏在静脈に血栓を認めた。大伏在静脈中枢へ血栓の伸展なく,待機的に大伏在静脈抜去施行。【症例4】下腿の下肢静脈瘤に血栓形成し来院。エコーでは静脈瘤と下腿の大伏在静脈に血栓を認めた。4週間後のエコーで大伏在静脈中枢へ血栓の伸展があり,大伏在静脈-大腿静脈合流部,腹伏在静脈は開存していた。8週間後のエコーでは,大伏在静脈から後弓静脈が再疎通し,逆流が再発していた。うっ滞性皮膚炎の再燃があり,手術治療を勧めた。