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[O-22-5] 重症下肢静脈瘤に対する内視鏡的筋膜下不全穿通枝切離術(SEPS)の治療成績
Keywords:varix, SEPS
【目的】下肢静脈瘤の治療において交通枝の弁不全は下腿浮腫,皮膚潰瘍の原因となり,また不全穿通枝の残存は静脈瘤再発の原因となりうると言われている。不全穿通枝の処理方法としては従来法(Linton法)よりも低浸襲な内視鏡的筋膜下不全穿通枝切離術(SEPS)が一般化しつつあり,当科でも2012年からSEPSを行っている。この度,当科で施行したSEPSの8例の成績を検討し報告する。【対象】2012年から2013年に当科で施行したSEPS8例8肢を対象とした。男性4例,女性4例であり,年齢は20歳~78歳(平均49.2歳)であった。術前のCEAP分類はC4が2肢,C6が6肢であった。今回のSEPSとともに行った手技としてはstrippingが3例,小伏在静脈の結紮術が1例,strippingと小伏在静脈結紮術を併施したものが1例であった。過去にstrippingを施行されたものが1例,高位結紮術を施行されたものが1例あった。【結果】8肢中6肢でCEAP分類の改善を認めた。改善の程度としてはC6からC4へ改善したものが4例,C6からC5へ改善したものが1例,C4からC2へ改善したものが1例であった。改善が得られなかった2例のうち,1例はC4のままであり,残り1例は再発を認め再静脈瘤切除術を要したが,不全交通枝の処置は不要であり,現在はC5で経過中である。また全例においてSEPSに伴う合併症の出現はなかった。【結論】当科で施行したSEPS8例のうち6例で症状改善を認め,良好な結果が得られた。SEPSは低侵襲かつ良好な治療効果が得られ,不全交通枝の治療の選択肢として有用であると考えられた。