第55回日本脈管学会総会

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一般演題(口述)

EVAR1

Thu. Oct 30, 2014 2:50 PM - 3:38 PM 第4会場 (203会議室)

座長: 海野直樹(浜松医科大学 第二外科), 錦見尚道(名古屋第一赤十字病院 血管外科)

2:50 PM - 3:38 PM

[O-4-1] Endurant Stentgraft Systemを用いたEVARの中期成績

千葉清1, 西巻博1, 小川普久2, 鈴木寛俊1, 桜井祐加1, 嵯峨根正展1, 盧大潤1, 小野裕國1, 大野真1, 北中陽介1, 近田正英1, 宮入剛1 (1.聖マリアンナ医科大学 心臓血管外科, 2.聖マリアンナ医科大学 放射線講座)

Keywords:endoleak, sac shrinking

【緒言】Endurant Stentgraft System(Endurant)を用いたEVARの中期成績を報告する。【対象と方法】対象は2011年11月から2014年3月の間にEndurantを用いて治療を受けた58例(男性46例,女性12例),平均年齢74.4±9.5歳(55~90歳)であった。術前診断は,真性瘤57例(総腸骨動脈瘤11例含む),切迫破裂1例で,平均最大瘤径51.1±10.5mm,(31~84mm)であった。評価項目は術後1年までのエンドリークの有無と瘤縮小率とした。さらに術後3年までの動脈瘤関連死亡と再治療回避率をKaplan Meier法を用いて評価した。【結果】単独ステントグラフト(SG)内挿術は42例,併用した血管内治療は経皮的血管形成術10例,内腸骨動脈コイル塞栓術14例であった。平均手術時間158.2±17.2分 平均出血量185.4±89.4ml,技術的成功は98.3%であった。術直後の確認造影にてType1,Type3エンドリークは認められず,Type2エンドリークを5例,Type4エンドリーク45例に認めた。術後1年の造影CTを施行しえた25例において5mm以上の瘤径の縮小は12例(48%)にみられ,平均して9.1±2.6mm(6~13mm)であった。瘤径が変わりないのは13例(52%)であり,5mm以上の拡大を来たした症例はみられなかった。同時期のエンドリークはType2エンドリークのみ4例(16%)にみられた。術後1年までの瘤関連死亡は0%,再治療回避率は98.3%であった。【結語】Endurantの成績は満足できるものであった。Type4エンドリークが多く,瘤内圧が高いまま続く事がType2エンドリークの予防につながり,比較的早期からの瘤径縮小につながる可能性が示唆された。