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[O-4-3] 当科におけるEVARの適応とその治療成績
Keywords:AAA, EVAR
【はじめに】EVARの低侵襲性から,ハイリスク症例においてはIFU外でもEVARを選択することは少なくないが,当科では待機,緊急手術のいずれにおいても,中枢側neck長10mm以上あれば併存疾患やIFUに関わらずEVARを第一選択の方針としている。今回はその治療成績をIFU内外で比較検討したので報告する。【対象と方法】2007年から2014年3月までにEVARを施行した216例(74±9歳,男181例)を対象とした。IFU外は89例(40%)に認め,short neck 30例(34%),neck高度屈曲 30例(34%),両側EIA landing 24例(27%),破裂 16例(18%),その他ヨード系造影剤禁忌や腸骨動脈閉塞例などがあった(重複あり)。両群で手技成功率,合併症,Endoleak(EL)(術後3ヵ月以降),secondary intervention,大動脈関連死回避率(破裂緊急症例を除く)を比較した。【結果】手技成功率はIFU内100%,外98.9%であった。合併症は腸骨動脈損傷2例,血栓塞栓症3例に追加治療を要した。ELは54例(25%)に認め,IFU内(1a:1%,1b:2%,2:18%,3:2%)とIFU外(1a:1%,1b:1%,2:25%,3:1%)で有意差はなかった(p=0.43)。secondary interventionは17例(8%)に要し,IFU内は中枢側stent:1例,末梢側Leg:2例,type2のコイル塞栓:5例,Leg内stent:1例,open conversion:1例,F-F bypass:1例,IFU外はaortic cuff:1例,type2のコイル塞栓:3例,末梢側Leg:1例,open conversion:1例であり,IFU内外で有意差はなかった(9% vs 7%,p=0.99)。大動脈関連死回避率はIFU内外いずれも3年100%であった。【結語】EVARの成績は諸家の報告と比べて遜色なく,中枢側neck長10mmのみの当科の適応は妥当と思われた。