第55回日本脈管学会総会

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一般演題(ポスター)

先天性

Fri. Oct 31, 2014 2:28 PM - 2:58 PM 第6会場 (第1練習室)

座長: 大須賀慶悟(大阪大学大学院医学系研究科 放射線医学講座)

2:28 PM - 2:58 PM

[P-21-4] 塞栓術後に外科的切除術を施行した動静脈奇形の4治療例

西澤真人, 猪狩公宏, 山本洋平, 中村政宏, 葛井総太郎, 小泉伸也, 豊福崇浩, 工藤敏文, 井上芳徳 (東京医科歯科大学 血管外科)

Keywords:arteriovenous malformation, endovascular therapy

【背景】動静脈奇形(AVM)の治療には難渋することが多く,これまでに当科にてAVMに対し塞栓術後に外科的切除術を施行した症例について検討した。【対象と方法】対象は1997年1月より2013年12月までにAVMに対し外科的切除術を行った9例のうち,塞栓術施行後に外科的切除術を施行した4例である。【結果】男性1例,女性3例であった。症状は腫脹:4例,疼痛:2例,出血:2例,熱感:1例であった。病変は肩関節,大腿部,足部,背部が各1例あった。現在までに再燃を認めず治癒切除が得られた症例は3例であった。1例は。完全切除を行ったものの,術後6年で再燃しAVMが増大傾向を認めず経過観察中である。【考察】AVMの治療に対しては,外科的切除術により根治が期待できるものの,切除術のみでは術中出血量が多くなる。よって外科的切除術に先立って流入血流量を減少させるために塞栓術を施行することにより,より安全に外科的切除術を施行することができる。当科でも塞栓術施行により,流入血流量を減少させ,安全に治癒切除術を施行できた。【結語】今回当科で塞栓術後に外科的切除術を施行したAVM症例について検討した。塞栓術を組み合わせることにより,より安全にかつ効果的外科切除が可能であると考える。