第55回日本脈管学会総会

Presentation information

一般演題(ポスター)

PAD1

Fri. Oct 31, 2014 1:34 PM - 2:10 PM 第7会場 (第2練習室)

座長: 浅田秀典(独立行政法人国立病院機構京都医療センター 心臓血管外科)

1:34 PM - 2:10 PM

[P-23-1] New Device CROSSERRCatheter14Sを使用したPPIを行ったCLIの一例

青野豪, 松田剛, 井上直人 (東京蒲田病院)

Keywords:CLI, New device

今回ディバルキングが可能なディバイスCROSSERRCatheter14Sが有効であった症例を提示する。【症例】症例は維持透析歴25年の70歳の男性。左重症虚血肢の増悪を認め緊急入院となる。左ABI0.6,左SPP足背28 mmHg,足底27 mmHgと高度低下を認めた。小切断は避けられない状況であったが,創傷治癒目的に再度血管内治療を行う方針となった。造影所見は左浅大腿動脈ステント留置部手前に90%狭窄,膝下血管は3枝とも完全閉塞であった。同側左総大腿動脈穿刺を行い手技を開始した。腓骨動脈閉塞部に対してガイドワイヤーTreasureXSを使用し順行性に通過した。CROSSERRCatheter14S使用した後,バルーンにて拡張を行った。腓骨動脈の血流は良好に改善し引続き,前脛骨動脈閉塞部位をガイドワイヤーTreasureXSにて通過後,CROSSERRCatheter14Sにてディバルキングを行った。さらに下流の前脛骨動脈に閉塞病変が存在し,同病変には順行性アプローチのみの手技成功は困難と考え,遠位部前脛骨動脈の穿刺を行い両方向性に手技を行った。2.5/40のバルーンにてCARTを行い逆行性のガイドワイヤーをガイディングカテーテル内に引き込むことに成功した。順次バルーンにて拡張を行い前脛骨動脈も良好な血流を回復した。浅大腿動脈の近位部の狭窄に対してはMISAGO6/40を追加した。膝下3分枝のうち2枝が開存し創傷治癒には問題無いと考え手技を終了とした。術後ABI左0.81に,SPP足底32mmHg/足背34mmHgと改善。左下肢小切断のため他院形成外科に紹介する方針とした。【結語】今回バルーンデリバリーが困難であろうことが予想される高度石灰化を伴った膝下慢性完全閉塞病変にCROSSERRCatheter14Sが有効であった症例を経験した。