第55回日本脈管学会総会

Presentation information

一般演題(ポスター)

冠・肺血管

Fri. Oct 31, 2014 1:10 PM - 1:52 PM 第7会場 (第2練習室)

座長: 小宮達彦(倉敷中央病院 心臓病センター 心臓血管外科)

1:10 PM - 1:52 PM

[P-25-6] Hb値3.4g/dlの高度貧血を伴ったRendu-Osler-Weber病を合併した肺動静脈瘻の1例

皆川幸洋 (岩手県立久慈病院)

Keywords:arteriovenous fistula, Rendu-Osler-Weber disease

症例は70歳,男性。50歳頃から反復する鼻出血を自覚していた。6年前の検診時の胸部X線検査で左中肺野の腫瘤影を指摘されるも放置していた。某日呼吸困難を主訴に当院循環器科を受診した。来院時の血液検査で反復する鼻出血によるHb3.4g/dlと高度貧血を認め,腫瘤影の増大と貧血,右心不全によると考えられる両側胸水を認め,心エコー検査にて右室圧50mmHgと高値であった。また3D-CTにて左上葉に約6cm大の肺動静脈瘻を認めたため手術目的に当科へ転科となった。家人にも反復する鼻出血が認められ,Rendu-Osler-Weber病(以下ROW)が強く疑われ,ROWに合併した肺動静脈瘻と診断した。手術は左後側方開胸下に左上葉切除術を施行し,術前Hb3.4g/dlであった貧血も術後退院時には11.2g/dlまで回復し,術前SaO2も93%から97%(室内気)と改善し第7病日退院となった