第55回日本脈管学会総会

講演情報

一般演題(ポスター)

その他1

2014年10月30日(木) 15:20 〜 15:56 第6会場 (第1練習室)

座長: 三岡博(静岡市立病院 心臓血管外科)

15:20 〜 15:56

[P-5-4] コレステロール塞栓症治療中に,大動脈プラークの形態変化をリアルタイム3D経食道心エコーで経時的に観察しえた一例

仲野陽介, 宮本敬史, 石川哲也, 武藤誠 (埼玉県立循環器・呼吸器病センター)

キーワード:CCE, TEE

57才男性。20××年秋より胸痛認め当院受診。心臓カテーテル検査にて#1 CTO #11 75%狭窄を認め,#11に対してPCI施行し薬剤溶出性STENTを1本留置。腎機能障害認め生理的食塩水負荷後に右冠動脈CTOに対してPCI施行。薬剤溶出性STENTを3本留置した。PCI 2週間後に両下肢に激痛出現。好酸球とクレアチニンの上昇を認め,造影CTでは無く経食道心エコー施行した所,大動脈弓部から胸部下行大動脈にかけてMobile Plaqueと潰瘍病変を多数認め,リアルタイム3Dで詳細に観察できた。コレステロール塞栓症と診断しLDLアフェレーシスとステロイドを開始した所,下肢疼痛の改善と腎機能悪化改善を認めた。フォローアップで再度リアルタイム3D経食道心エコー施行した所,Mobile Plaqueと潰瘍病変は退縮しており,プラーク形態の経時的な変化からも治療の効果が確認できた。コレステロール塞栓症の診断に経食道心エコーは有用であり,3Dエコーによる視覚的評価の有用性を実感できる症例を経験したので考察を加えて報告する。