第55回日本脈管学会総会

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会長講演

会長講演

Thu. Oct 30, 2014 1:40 PM - 2:10 PM 第1会場 (ホール)

座長: 田中紀章(岡山大学 名誉教授)

1:40 PM - 2:10 PM

[PR-1] なずな花咲く

種本和雄 (川崎医科大学 心臓血管外科学)

 臨床に軸足を置いた活動を基本にしてきた我々としては、医学研究のヒントは常に臨床の場から拾い発展させてきた。胸を張って医学の進歩に貢献したと言えることも少ないし、まだまだこれから発展させていくべき項目も多数あるが、脈管学に関して我々のやってきたことについてまとめて講演したい。

・フィブリン糊感染および抗生剤局所徐放材としての可能性
・心臓移植とradical scavengerに関する研究
・血小板機能と抗血小板剤に関する研究
・サーモグラフィーによる薬物評価
・ハーモニックスカルペルを用いたrGEA採取
・オフポンプバイパス中に心臓を冷やさないブロアーの開発
・NOの直接測定に関する研究
・心臓微小循環の可視化
・ホモシステインと食事療法
・静脈疾患の無侵襲診断、静脈瘤術後の客観的評価、治療方針の検討
・トレッドミル歩行による間歇性跛行の評価と治療選択
・重症虚血肢の評価(tcPO2とSPP)

「よく見ればなずな花咲く垣根かな」松尾芭蕉

 医学研究のシーズはいろんなところに潜んでいるし、不勉強のためにまだまだ気づいていない大きな問題はたくさんある。これからも「なずなの花」を探し続けて研究活動に一層邁進して行きたい。