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[PR-12-2] 歩行容態を表すCG動画を用いた患者自身による間歇性跛行の鑑別診断
Keywords:intermittent claudication, peripheral arterial disease
【目的】歩行解析研究成果と従来の研究内容を盛り込んだ神経性と血管性間歇跛行を表すCG動画(以下,間歇跛行CG)を作成し,その感度・特異度を検討すること。【対象と方法】当院整形外科と循環器関連科(血管外科,循環器内科)を受診した間歇跛行患者113例(男女比66/47,平均年齢72歳)を対象とした。初診時にタブレット端末にて,神経性を表す間歇跛行CGと血管性を表す間歇跛行CGの両方を患者に呈示し,どちらが自分の歩き方に近似しているかを選択させ「自己診断」とした。また,種々の検査や症状を改善させた治療内容を総合的に評価し,間歇跛行の原因疾患を「正診断」した。【成績】「自己診断」の結果は,腰部脊柱管狭窄症(LSS)66例,末梢動脈疾患(PAD)47例であった。整形外科ではLSS 60例,PAD 13例であり,循環器関連科ではLSS 6例,PAD 34例であった。また,「正診断」の結果は,LSS 70例,PAD 43例であった。整形外科ではLSS 67例,PAD 6例であり,循環器関連科ではLSS 3例,PAD 37例であった。「自己診断」vs.「正診断」と表記すると,LSS vs. LSS:63例,LSS vs. PAD:3例,PAD vs. PAD:39例,PAD vs. LSS:8例であった。以上より,LSSに対する「自己診断」の感度は88.7%,特異度は92.9%であり,逆にPADに対する「自己診断」の感度は92.9%,特異度は88.7%であった。【結論】間歇跛行の歩行容態を表すCG動画を患者自身に診断させる方法は,感度・特異度ともに約9割であり,LSSとPADの鑑別診断に有用であった。