第55回日本脈管学会総会

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会長要望演題

SFAの血管内治療

Thu. Oct 30, 2014 11:10 AM - 11:50 AM 第3会場 (202会議室)

座長: 遠藤將光(独立行政法人国立病院機構 金沢医療センター 心臓血管外科)

11:10 AM - 11:50 AM

[PR-8-3] SFA病変に対する自己拡張型ステント留置 12ヵ月の成績

中村浩彰, 角谷誠, 松岡庸一郎, 大西裕之, 辻隆之, 井上通彦, 嘉悦泰博, 安田知行, 笠原洋一郎, 清水宏紀 (加古川東市民病院 循環器内科)

Keywords:SFA, Stent

【目的】SFA領域におけるナイチノール性自己拡張型ステントの開存性,安全性を評価する。【方法】2011年8月~2013年6月に新規のSFA狭窄・閉塞病変に対して,ナイチノール性自己拡張型ステントを留置された35例,46肢が対象。男性30例,平均年齢73±8歳。平均病変長19.3±9.0cm,血管径 近位側6.5±1.1mm,遠位側5.9±1.1mm。慢性完全閉塞31肢(67%),ABI 0.63±0.15。Rutherford分類2:7,3:28,4:2,5:7,6:2。TASC分類A 4,B 5,C 17,D 20。膝下動脈の開存は,0本 6肢,1本 15肢,2本 14肢,3本 10肢,不明 1肢。一次エンドポイントは再血行再建(Target Lesion Revascularization:TLR)回避率,一次開存率(PSVR<2.5),ステント破損,大切断回避率である。【成績】全例でステント留置に成功した。使用ステントはBare metal Zilver 15,Zilver PTX 17,LUMINEXX 6,SMART 3,Misago 6肢。ステント本数は2.6±1.0本,サイズは7.1±0.7×89.5±25.7mm。治療翌日のABI 0.88±0.16。急性期の重篤な合併症はみられなかった。抗血小板剤は,アスピリン,シロスタゾール,クロピドグレルが43%,59%,48%の下肢に投与された。12か月後のTLR回避率 82.6%,一次開存率 77.8%,二次開存率 86.4%であった。ステント破損は8.7%であり,破損に伴う合併症は無かった。ABI 0.92±0.18。大切断回避率は100%であった。【結論】SFA領域におけるナイチノール性自己拡張型ステントの開存率は良好であり,安全性も高いと考えられた。