コンクリート工学年次大会2018(神戸)

講演情報

第40回コンクリート工学講演会

A.材料・施工 » 骨材/アルカリシリカ反応/塩害/腐食・防食

塩害Ⅱ

2018年7月4日(水) 15:30 〜 17:45 第1会場 (9F EX1-A)

座長:上田隆雄(土木), 福山智子(建築)

[1115] 海水中の多種イオンがモルタルのCl-浸透性状に及ぼす影響

直町聡子1, 加藤佳孝1 (1.東京理科大学)

キーワード:chloride ion permeability, Cl-浸透性状, Fridel氏塩, Friedel's salt, leaching, magnesium ion, Mg2+, pH, SO42-, sulfate ion, 溶脱

海水中の多種イオンがモルタル中のCl-の浸透に及ぼす影響を把握するため,NaCl,NaCl+Na2SO4,NaCl+MgSO4,人工海水の4種類の溶液で浸せき試験をした。浸せき期間91日までは7mmまでNaCl溶液の全Cl-濃度が最も高いが,476日以降ではNaCl+MgSO4溶液の全Cl-濃度が高くなった。浸せき1100日以降では,特に7mmの全Cl-濃度が浸せき期間とともに減少したが,これはCa(OH)2の溶脱に伴い細孔溶液のpHが低下しFriedel氏塩が減少したことが原因であると考えられた。1453日では,浸せき溶液の共存イオンの違いが,Cl-の浸透フロントに影響を及ぼす可能性が示唆された。