[1314] 遠心成形を利用した耐酸性に優れた硬化体の基礎研究
キーワード:Fly ash., Blast furnace slag., Incinerated sewage sludge ash., Setting time., Centrifugal Forming Sulfuric acid resistance.
本研究は,ポルトランドセメントを全く使用しない産業副産物起源(主に,フライアッシュと高炉スラグ微粉末)の混合物を,遠心成形を利用した硬化体とし,高耐久性が要求されるコンクリート製品に適用するための検討を行ったものである。 当該混合物の凝結時間は始発が14時間以上であるため,OPCモルタルよりも大幅に遅延することが判明した。そのため,蒸気養生を行うコンクリート製品には著しく不向きと考えられた。しかし,遠心成形を行うことで, 振動成形よりも蒸気養生時間(前置時間)を短縮でき,硬化体の圧縮強度は材齢28日で40N/mm2以上が得られると共に,優れた耐硫酸性を有することを確認した。