[2058] 脚部にスリットを有するRC造連層耐震壁の損傷制御性能に関する実験的研究
キーワード:crack suppression, flexural failure precedence, unbonded steel bars, walled frame, アンボンド鉄筋, ひび割れ抑制, 曲げ破壊先行, 有壁架構
著者らは,壁脚部に水平スリットを設け,壁体内部にアンボンド鉄筋を配した連層耐震壁を提案し,これのひび割れ制御性能を調査してきた。本研究では,これまでの実験に加えて,高強度のアンボンド鉄筋を有する縮尺2/5スケールの試験体をさらに4体作成し,一定軸力下における部材角1/50までの漸増振幅繰返し水平力載荷を行った。実験より,提案耐震壁は,曲げ破壊が先行して,安定した履歴特性を示した。特に,高強度鉄筋の曲げ耐力負担分が増加することで,RC造壁板部の応力負担が小さくなり,既報と同等以上の損傷制御性能を発揮することが分かった。