コンクリート工学年次大会2018(神戸)

講演情報

第40回コンクリート工学講演会

B.構造・設計 » 付着・定着・継手/せん断・ねじり

付着・定着・継手Ⅰ

2018年7月4日(水) 13:00 〜 15:15 第8会場 (9F EX4-A)

座長:滝本和志(土木), 和泉信之(建築)

[2093] マルチ配置CFRPより線の定着に使用された定着用膨張材の長期性状について

小林久美子1, 原田哲夫2, 古瀬徳明3, 杉山彰德1 (1.太平洋マテリアル 2.長崎大学 3.東京製綱)

キーワード:anchorage, calcium hydroxide, depth of neutralization, expansive pressure, highly expansive material, pore size distribution, quick lime, 中性化深さ, 定着, 定着用膨張材, 水酸化カルシウム, 生石灰, 細孔径分布, 膨張圧

CFRPより線の大容量マルチケーブルの長期定着性能試験を約14年半実施し,その定着に使用されていた定着用膨張材の中性化深さ,水和状態,細孔径分布等の確認と水和組織の観察を行った。さらに得られた結果と既報の研究結果を照合しながら,定着用膨張材の長期耐久性に関する材料面での考察を行った。その結果,中性化深さ,水酸化カルシウムの生成量,細孔径分布の状態から,定着性能を保持できる状態にあることを確認した。また,膨張圧の発現に寄与する生石灰が残存していたことから,水和の進行により膨張力を発現する可能性を有し,今後も定着性能を維持できることを示唆する結果を得た。