コンクリート工学年次大会2018(神戸)

講演情報

第40回コンクリート工学講演会

B.構造・設計 » 耐震一般/耐震性能評価

耐震性能評価Ⅱ

2018年7月4日(水) 15:30 〜 17:30 第4会場 (9F EX3-B)

座長:土屋智史(土木), 甲斐芳郎(建築)

[2147] 壁式RC構造の5層建物モデル立体架構実験に基づく損傷防止性能に関する研究

浅井竜也1, 勅使川原正臣1, 神谷隆2, 太田勤3 (1.名古屋大学 2.矢作建設工業 3.堀江建築工学研究所)

キーワード:box-shaped wall structure, calculation of response and limit strength, damage, out-of-plane wall, reinforced concrete, seismic capacity reduction factor, shear wall, 壁式構造, 損傷, 直交壁, 耐力壁, 耐震性能低減係数, 鉄筋コンクリート, 限界耐力計算

WRC建物は,過去の地震被害調査から損傷防止性能の高さが実証されているが,それを基規準等では適切に捉えていない。本論文では,その損傷防止性能を定量的に評価することを目的に,5層WRC建物をモデル化した1/2立体架構の静的加力実験によりWRC建物の構造性能を評価し,その結果に基づいて大地震時の損傷状況を検討した。その結果,実験対象としたWRC建物は大地震に対して変形角1/400以下に収まり,同変形角において架構は最大耐力に至っていないこと,せん断破壊が生じていないこと,残存吸収可能エネルギーが8割程度であることから,WRC建物が大地震に対して高い損傷防止性能を有することを示した。