[1002] ヘミカーボネート・モノカーボネートおよびそれら炭酸化物の加熱による脱炭酸挙動に関する検討
キーワード:ヘミカーボネート、モノカーボネート、水和物、炭酸化、TG-MS、CO₂
ヘミカーボネート(Hc),モノカーボネート(Mc),それらの炭酸化物について,主に加熱過程における脱炭酸挙動に着目して検討を行った。HcとMcは加熱に伴い非晶質カルシウムアルミネート相となった。この非晶質カルシウムアルミネート相はCO₂を含有し,脱炭酸温度は500℃以降の比較的高温度の領域であり,950℃以降でも脱炭酸すると考えられた。炭酸化によって,HcとMcは炭酸カルシウムとアルミナゲルを生じ,CO₂はこれら相に固定化されたと推察された。アルミナゲルはCaOとCO₂を含み,脱炭酸のピークを比較的高温度領域に有しており,熱力学的に安定な状態でCO₂が固定化されていたと考えた。