[1044] β-C₂S を主要鉱物とした CO₂吸収・硬化セメント系材料を用いたコンクリートの力学特性および炭酸化性状
キーワード:カーボンニュートラル、セメント、コンクリート製品、炭酸化養生、CO₂、CO₂固定量
近年開発された β-C₂S を主要鉱物とした CO₂ 吸収・硬化セメントは,CO₂ を吸収し反応により空隙を充填 することで強度が発現する特長を有する。本検討では,コンクリート製品への適用を想定し,蒸気養生後に炭酸 化養生した水セメントが 40%~50%程度のコンクリートについて,圧縮強度と CO₂ 固定量を測定した。CO₂固定 量の増加にともなって圧縮強度も増加し,材齢 14 日の圧縮強度は 46~49N/mm2であり,コンクリート1m³あた りの CO₂ 固定量は 85~117kg-CO₂/m³ であった。今回の試験の範囲では,所要の圧縮強度を満足するための CO₂ 削減効果は,水セメント比が高い方が大きい結果となった。