コンクリート工学年次大会2024(松山)

講演情報

第46回コンクリート工学講演会

A. 材料・施工 » 環境配慮型コンクリート(材料)

環境配慮型コンクリート(材料)4

2024年6月27日(木) 13:15 〜 15:00 第2会場 (小展示室B)

座長:伊藤正憲(土木),鹿毛忠継(建築)

[1238] 石灰石を多量に含む炭酸化したセメント硬化体における炭素同位体を用いた起源分析手法の検討

矢野慧一1, 依田侑也1, 北垣亮馬2, 伊藤茂3 (1.清水建設 2.北海道大学 3.パレオ・ラボ)

キーワード:セメント硬化体、石灰石、大気中CO2、放射性炭素同位体、hardened cement paste、atmospheric co2、radioactive carbon isotope

コンクリートに大気中のCO₂を吸収させてCaCO₃として固定化する取組みが注目されているが,骨材として石灰石を含む場合,既存手法ではCaCO₃が大気CO₂由来か石灰石由来か判別できない。本論文では放射性炭素¹⁴Cに着目し,石灰石を多量に含むセメント硬化体における試料前処理手法及び炭素起源の分析手法を検討した。具体的には,大気CO₂で炭酸化させたセメント硬化体と石灰石,アルミナの混合試料を調製し,CO₂ガス化・炭化処理の後,炭素含有率及び同位体比を測定した。得られた結果と試料組成から推定される値はよく一致し,大気由来炭素の起源分析の妥当性を示すとともに,前処理方法による課題を抽出した。