[2160] Assessment of deterioration of the reinforced concrete chimney within the Tomioka Silk Mill
Keywords:鉄筋コンクリート、煙突、調査、二水石膏、硫酸、硫酸塩
建設後80年以上経過した鉄筋コンクリート造煙突について,目視調査や,富岡市教育委員会許可により,採取したコアを用いたEPMAおよびXRDによる成分分析を行った。目視調査の結果,煙突上部の内側表面ではコンクリートの剥落や鉄筋の腐食,下部の外側表面では鉄筋の腐食によるひび割れ,表層 にはスケーリングが確認された。成分分析の結果,排煙に含まれる硫黄成分がコンクリート内部に浸透し,内側表面では二水石膏の生成が認められた。したがって,煙突表面におけるスケーリングは,硫酸および硫酸塩の作用により生成した二水石膏の脆弱層が剥落したものと考えられる。