[3-E-1-04] データ駆動型(data oriented)診療計画・思考データベース化への提言
block list, allow list, Thinking process, CDSS, SDM
多忙な医師業務に対しCDSSが電子カルテに求められている。近年では人工知能(AI)の導入も提唱され、画像診断と文書解析に結果が出てきているが、一般の診療には未だ結果は出ていない。
現場視点で考えると、カルテ監査からはカルテにおける思考の記載が少ないことが目に付く。医療過誤対策なのか、判断の記載が少ない。また、医療安全に関する委員としてはインシデント、アクシデントで目に付くものは、医師の専門領域外への興味の無さである。処方に対応してモニタすべき検査が行われない事例が多い。入院時に共観になっていない高齢者では白血球、肝機能等、添付文書も読まれていない。症状記載も少ない。
一方、過去に処方されて有効だった薬、季節性に投薬される薬について記載される場所が設定されていない現状がある。花粉症の投薬、冬季の血圧上昇に伴って追加される降圧剤などの薬剤である。
がんが発見された画像検査レポートの読み落とし、無作為によるがんの進行の事例に対しては、明確に次の検査を指摘すべきとの提言もある。
禁忌薬剤が処方のブラックリストとするとオーダのホワイトリストとも言える、何らかの医療行為に対して別のオーダをする、あるいは、禁止するなど行為を標準的に記録することを考えた。処方に対して検査をすること、病名に対して記載された処方、次の画像検査の推奨など一つの結果や医療行為に対応して推奨、注意の表示を標準化することである。一部はデフォルトで設定し運用を用意にする。これをSDMの代行入力を修正することにより、データに応じた診療計画記載の標準化が可能になることがわかった。医師が入力、あるいは確認、修正することにより、医師の計画・思考を記録できる。クリニカル・パスでも実現可能に思えるが、CPは病院依存する。SDMに規定することにより病院を超えて、患者に付随して移動するCDSS構築を考え実装の検討をおこなった。