[2-H-2-02] 心臓CT画像を用いた左心房セグメンテーションに関する研究
Cardiac CT, Left Atrium, Semantic Segmentation, Semi-Supervised, Deep Learning
背景:
左心房の体積や形態は心疾患と関連していることが知られている。循環器領域における代表的な検査である心臓CT検査は空間分解能が高く、心臓CT画像から人工知能(AI)を用いて左心房のセグメンテーションを行うことは、臨床や研究において重要な意義をもつ。AI学習の方法として、教師なし学習や半教師あり学習、教師あり学習などの方法が知られている。一般にセグメンテーションのタスクには、教師あり学習を用いることが相対的に良い結果につながるとされているが、医用画像のラベル付けは、コストが高いことが課題である。
目的:
半教師あり学習を用いて、心臓CT画像から左心房のセグメンテーションを行うこと。
方法:
当院倫理委員会の承認を得て、日常診療において施行された造影心臓CT画像(期間:2013年1月~2018年1月、153症例)を電子カルテより抽出した。まず、14例の画像に医師が左心房に対して手作業でラベル付けを行った。それ以外をバックグラウンドとして扱い、95例のラベルなし画像と共に、ピクセルレベルで2値分類を行う弱いセグメンテーションモデルを半教師あり学習で構築した。このモデルに手作業でラベル付けを行った14例を除いた139例を入力した。その予測結果をプレ・アノテーションとし、手作業で修正を加えてゴールド・スタンダードとした。このようにして、効率的に全症例に対して左心房ラベルの付与を行い、教師あり学習で改めて左心房セグメンテーションモデルを構築した。セグメンテーションモデルはNU-Net をベースに構築した。CT画像の持つ3次元情報を機械学習モデルに反映させるために、セグメンテーション対象画像に隣接するスライスを同時に入力する2.5Dモデルを採用した。
結果:
左心房セグメンテーションモデルの精度を同モデルの学習に未使用の症例画像で評価したところ、平均Dice係数は0.9888であった。
左心房の体積や形態は心疾患と関連していることが知られている。循環器領域における代表的な検査である心臓CT検査は空間分解能が高く、心臓CT画像から人工知能(AI)を用いて左心房のセグメンテーションを行うことは、臨床や研究において重要な意義をもつ。AI学習の方法として、教師なし学習や半教師あり学習、教師あり学習などの方法が知られている。一般にセグメンテーションのタスクには、教師あり学習を用いることが相対的に良い結果につながるとされているが、医用画像のラベル付けは、コストが高いことが課題である。
目的:
半教師あり学習を用いて、心臓CT画像から左心房のセグメンテーションを行うこと。
方法:
当院倫理委員会の承認を得て、日常診療において施行された造影心臓CT画像(期間:2013年1月~2018年1月、153症例)を電子カルテより抽出した。まず、14例の画像に医師が左心房に対して手作業でラベル付けを行った。それ以外をバックグラウンドとして扱い、95例のラベルなし画像と共に、ピクセルレベルで2値分類を行う弱いセグメンテーションモデルを半教師あり学習で構築した。このモデルに手作業でラベル付けを行った14例を除いた139例を入力した。その予測結果をプレ・アノテーションとし、手作業で修正を加えてゴールド・スタンダードとした。このようにして、効率的に全症例に対して左心房ラベルの付与を行い、教師あり学習で改めて左心房セグメンテーションモデルを構築した。セグメンテーションモデルはNU-Net をベースに構築した。CT画像の持つ3次元情報を機械学習モデルに反映させるために、セグメンテーション対象画像に隣接するスライスを同時に入力する2.5Dモデルを採用した。
結果:
左心房セグメンテーションモデルの精度を同モデルの学習に未使用の症例画像で評価したところ、平均Dice係数は0.9888であった。