[CO1] Presentation Awards Comedical 1
EVT へのNIRO モニター活用の検討
【はじめに】血管内治療の目標は下肢末梢までの遅延のない血流のRan off獲得である。治療前後においてはABIやSPPなどの血流評価が可能であるが、術中においては造影検査のRan offが血流評価となっている。今回、当院他科にて使用されている組織酸素飽和度測定器(NIROモニター)を貼り付け、術中に測定されるTOI(組織酸素飽和度)の値と術前術後に測定されるABIを比較し、血管内治療のエンドポイントの1つとして活用できるか検討を行った。【方法】2017年7月~2018年11月までにEVTを行った50病変を対象とする。術前に検査された造影CT・下肢血管エコー検査をもとに血流を確認できる足背動脈または後脛骨動脈に電極を貼り付ける。NIRO 200NXを使用してTOIを測定し、他のデータと比較検討を行った。【結果・考察】遅延のない血流のRan offが得られると、TOIが上昇した。TOIはEVT後で有意な上昇を認め、TOIとABIの変化は相関していた。TOIとABIが共に上昇しなかった症例はBK領域の病変が原因だと考えられた。【結語】NIROモニターは連続的に測定できるため、術中の血流評価モニタリングとして有用である。TOIは血管内治療のエンドポイントの1つの指標になり得る。