JET2019

講演情報

Presentation Awards Comedical

[L2-7] Presentation Awards Comedical 2

放射線技師部門

2019年2月23日(土) 10:30 〜 12:00 HallL-2 (Nexus)

Moderator: 石橋 智通(筑波メディカルセンター病院),坂野 智一(横浜市立大学附属市民総合医療センター)

[CO8] Presentation Awards Comedical 2

浅大腿動脈閉塞血管を可視化した3D ガイダンス

大木 規義

【諸言】SFA long CTO病変に対するEVTはデバイスとテクニックの進化で成功率は改善されつつある。しかしconventionalなangioガイドのみでは視覚的情報は限られており、IVUSもしくは体表エコーガイドが併用されるが課題もある。当院では、装置更新にあたりPCIとEVTのニーズを両立する為、全身用血管撮影装置(VAS)を導入し、心臓専用血管撮影装置(CAS)には備わっていない多彩なイメージガイダンス機能をEVT領域で応用する機会を得た。その一つが3Dガイダンスと呼ばれるボリュームデータを扱った機能である。【目的】MDCTデータを利用し閉塞血管を可視化したCT fusion 3D-Roadmap(CTf 3D-RM)ガイドの臨床応用とCBCTデータを利用し穿刺ガイド機能の一部を利用したCBCTガイドについて報告する。【方法】CTf 3D-RMはMDCTから閉塞血管(仮想血管)・骨・造影血管・石灰化を描出したボリュームデータと骨盤部CBCTをOverlayさせ、CTf 3D-RM下で患者下肢をfusion画像とあわせポジショニングする。CBCTガイドは閉塞部をCBCTにて撮像しVAS搭載の穿刺ガイド機能を利用し閉塞血管軸に対し長軸断観察できる2方向を設定する。【結果】CTf 3D-RM症例:29症例施行し大腿部16例、骨盤部11例、その他2例であった。またretrograde approachを後に併用した大腿部の症例は2例であった。すべての症例で再開通が得られた。CBCT ガイド症例:CTf 3D-RMに併用し、術中CBCT撮影が可能であった2例で採用した。【考察】下肢領域は、他に類を見ない長区間の治療となる。特にSFA long CTOに対するimagingガイドは、技術的な依存が多く客観的指標に乏しいのが課題である。今回閉塞血管を描出した可視化したボリュームデータをRoad Mapとしたことがポイントであり、angioガイドの客観性と明確な指標が担保されたと考える。【結語】SFA long CTO病変に対しVASの3Dガイダンスを臨床応用した。長区間の血管内治療において新たな画像支援のプロトコルは今後重要となる。