JET2019

講演情報

Presentation Awards Comedical

[L2-7] Presentation Awards Comedical 2

放射線技師部門

2019年2月23日(土) 10:30 〜 12:00 HallL-2 (Nexus)

Moderator: 石橋 智通(筑波メディカルセンター病院),坂野 智一(横浜市立大学附属市民総合医療センター)

[CO9] Presentation Awards Comedical 2

Iliac 領域におけるCO2 造影時の造影効果に影響を与える因子の基礎検討

小林 晋也

【目的】腎不全患者やヨードアレルギー患者にCO2を用いてEVTを施行する症例があるが、CO2とヨード造影剤では血管内での挙動が異なることによる造影効果への違いがあるのではないかと考えた。CO2造影条件決定の為、今回対象血管径・パルス幅・撮影フレームレートの違いが造影効果に与える影響の検討を行った。【方法】シリコンチューブを模擬血管とし、チューブ内のCO2停滞を避ける為に2°傾斜させた水槽の中に配置した。CO2を25ml/sec.総量20ml注入し、DSA撮影した。造影されたチューブの一定位置を装置で計測し、実際の径との誤差を算出した。比較対象は1) パルス幅・撮影フレームレート一定とし、チューブ径を変化させた。2) 撮影フレームレート・チューブ径一定とし、パルス幅を変化させた。3) パルス幅・チューブ径一定とし、撮影フレームレートを変化させた。【結果】1) パルス幅40msec.・4F/sにおいてチューブ径をΦ7・Φ10・Φ15mmと変化させると、誤差は7.57・11.30・21.20%となった。2) 4F/s・Φ15mmチューブにおいてパルス幅を3.2~100msec.と段階的に変化させると、平均誤差21.76±2.60%・r=-0.4989であった。3) パルス幅40msec.・Φ15mmチューブにおいてフレームレートを0.5~7.5F/sと段階的に変化させると、平均誤差19.71±4.54%・r=-0.6538となった。【まとめ】チューブ径は結果を踏まえ追加検討として、各チューブ径毎に4F/sでパルス幅を変化させて誤差を計測するとチューブ径が太いほど誤差が大きくなることが確認できた。太いチューブ径ではパルス幅が長いほど、また、フレームレートが高いほど誤差のばらつきは減少し、誤差が小さくなる傾向であった。パルス幅の結果を分析したところ、40msec.以上ではパルス幅が長いほど誤差・ばらつき共に小さくなる傾向が特に強かった。しかし、今後長いパルス幅、高フレームレートを使用する前には被ばくを考慮した検討も必要であると感じた。