11:15 AM - 11:20 AM
[1A11P] 経腟分娩女性における妊娠後期から産後1か月の下部尿路症状の推移
Keywords:経腟分娩女性、下部尿路症状
【背景】妊娠や出産を契機に女性が経験する下部尿路症状は多岐にわたるが、妊娠後期から産後1か月までの症状の推移を明らかにした研究は少ない。本研究は経腟分娩女性の妊娠後期から産後1か月までの下部尿路症状有症率の推移を明らかにすることを目的とした。
【方法】経腟分娩予定の女性に対し、妊娠後期(T1)、産後1日(T2)、産後4日(T3)、産後1か月(T4)の4時点で主要下部尿路症状質問票を用いて縦断調査を行い、各質問項目で1点以上を症状ありとして有症率を算出した。
【結果】経腟分娩者108名の年齢33.4 ± 4.9歳、妊娠35.6 ± 1.0週(T1調査時)、初産婦53.7%、吸引分娩16.7%であった。切迫性尿失禁は、妊娠後期から産後1日に有症率が低下したが産後4日かけて上昇した(T1:20.4%、T2:6.5%、T3:17.6%、T4:10.2%)。腹圧性尿失禁は妊娠後期から産後1日に有症率が低下し産後1か月にかけて上昇した(T1:64.8%、T2:9.2%、T3:13.9%、T4:18.5%)。一方、尿勢低下(T1:61.1%、T2:50.0%、T3:17.7%、T4:7.4%)、腹圧排尿(T1:27.8%、T2:29.6%、T3:12.1%、T4:7.4%)は妊娠後期から産後1日までは横ばいで経過し産後1か月にかけて有症率が低下した。
【結論】本結果より妊娠後期女性の半数以上が下部尿路症状を有し、経腟分娩後1日目は末梢神経障害による尿排出症状、産後4日以降は蓄尿症状と、多様な症状を有することを理解し経腟分娩前後の排尿管理にあたる必要があることが示唆された。
【方法】経腟分娩予定の女性に対し、妊娠後期(T1)、産後1日(T2)、産後4日(T3)、産後1か月(T4)の4時点で主要下部尿路症状質問票を用いて縦断調査を行い、各質問項目で1点以上を症状ありとして有症率を算出した。
【結果】経腟分娩者108名の年齢33.4 ± 4.9歳、妊娠35.6 ± 1.0週(T1調査時)、初産婦53.7%、吸引分娩16.7%であった。切迫性尿失禁は、妊娠後期から産後1日に有症率が低下したが産後4日かけて上昇した(T1:20.4%、T2:6.5%、T3:17.6%、T4:10.2%)。腹圧性尿失禁は妊娠後期から産後1日に有症率が低下し産後1か月にかけて上昇した(T1:64.8%、T2:9.2%、T3:13.9%、T4:18.5%)。一方、尿勢低下(T1:61.1%、T2:50.0%、T3:17.7%、T4:7.4%)、腹圧排尿(T1:27.8%、T2:29.6%、T3:12.1%、T4:7.4%)は妊娠後期から産後1日までは横ばいで経過し産後1か月にかけて有症率が低下した。
【結論】本結果より妊娠後期女性の半数以上が下部尿路症状を有し、経腟分娩後1日目は末梢神経障害による尿排出症状、産後4日以降は蓄尿症状と、多様な症状を有することを理解し経腟分娩前後の排尿管理にあたる必要があることが示唆された。