日本女性骨盤底医学会 第25回学術集会

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一般演題

産科管理 助産

妊娠 分娩

Sat. Aug 5, 2023 11:15 AM - 11:45 AM Hitotsubashi Hall (Japan Education Center Level 3)

座長:岡垣 竜吾、関口 由紀

11:40 AM - 11:45 AM

[1A16P] 多職種連携による産後骨盤底リハビリの取り組み

○安倍 美紀1、須貝 朋1、佐伯 静加2、鈴木 あすか3、三國 和美4、高橋 知子4 (1. 亀田クリニック リハビリテーション室、2. 亀田総合病院 リハビリテーション科、3. 亀田総合病院 産婦人科、4. 亀田総合病院 消化器外科)

Keywords:産後骨盤底リハビリ、骨盤底機能障害、多職種連携

【はじめに】当院では2019年より医師、助産師、理学療法士による産後骨盤ケアチームを立ち上げ、産後に生じた骨盤底機能障害の患者に対し、入院中から退院後、次の妊娠分娩まで切れ目のない骨盤底リハビリを提供している。今回その取り組みについて理学療法士の関わりを中心に紹介する。 【方法】対象は2022年4月~2023年3月の当院にて出産された591例より入院中に産後骨盤ケアチームの介入があった症例を抽出し介入時期、主疾患、介入回数、終了の有無をまとめた。 【結果】症例は25例(内訳はOASIS3以上の会陰裂傷8例,排尿困難9例,廃用症候群1例,その他2例,本人希望の自費診療5例)、介入時期は産後2~6日目、介入回数は1~5回、外来フォローは1~4回、介入終了が18例、継続が3例、中断中が4例であった。 【取り組み内容】理学療法士による骨盤底リハビリは主治医およびチームの医師より症例の安静度や症状に合わせて指示を受け、ベッドサイドにて介入、病棟助産師と常に介入内容の確認を実施している。外来フォローでは助産師と協同し身体機能面の回復だけでなく、育児や母乳の悩みなどメンタル面にも配慮した体制としている。また症例に対しどのスタッフも同じ対応ができるよう、カンファレンス、院内メール、勉強会などを適宜実施している。 【まとめ】産前産後や分娩時に生じる骨盤底機能障害は様々である。多職種の専門スタッフによる早期介入及び症状改善までの継続した介入が、今後保険適用され、症状に応じた骨盤底リハビリがいつでも受けられる体制の構築が必要と考える。