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[1A24P] 腹腔鏡下仙骨腟固定術後メッシュのCTによる可視化の検討, 多施設による検討
キーワード:3D CT、多施設共同研究、メッシュの可視化
【目的】PTFEメッシュ(ORIHIME®)はX線不透過性で、術後にCTを撮影することでメッシュやその周囲組織との位置関係を把握する新たな画像評価法として期待されている。しかし自験例の術後メッシュの描出能について少数例で行った検討では、LSCのbody部分の描出は限定的であった。本研究の目的は症例数を増やしメッシュの描出能を定量化し標準化への課題を明らかにすることである。【対象・方法】2021年6月から2022年11月までの間に4施設でLSC術後6週目以降にCTを撮影した107例を対象とした後ろ向き多施設共同研究である。撮影したCTをVINCENTソフトを用いて、画像構築の技術に習熟した同一検者が3DCT画像を作成した。画像の描出能を複数の別の検者が評価した。評価方法は、評価箇所をアーム、前壁メッシュ、後壁メッシュに分け、さらに前壁および後壁は4分割してそれぞれの描出率を5段階(0点:0%、1点:25%、2点:50%、3点:75%、4点:100%)でスコア化した。【結果】前後メッシュを挿入した症例は62例、前壁メッシュのみは43例、後壁メッシュのみは2例であった。描出率はアームが95%(3.82/4)、前壁の合計が83%(13.2/16)、後壁の合計が63%(10.0/16)であった。body部分では前壁の遠位側が近位に比べ有意に描出がよく、後壁は評価部位間で有意差はなかった。【結語】PTFEメッシュは網目構造で薄く密度が低いため CTでの描出には限界がある。アームや前壁については高い描出能が得られたが、後壁メッシュの描出を改善するためには新たな工夫が必要である。