POP手術 腟式

[1A34P] 骨盤臓器脱に対するvNOTESの導入

○徳嶺 辰彦¹、髙橋 美奈子¹、赤嶺 こずえ¹ (1. 大浜第一病院　婦人科)

Keywords:vNOTES、骨盤臓器脱、非メッシュ手術

骨盤臓器脱（POP）手術に対する手術には様々な術式がある。これまで当院ではPOPに対して腹腔鏡下仙骨腟固定術（LSC）を基本術式とし、糖尿病合併症例などに対しては非メッシュ手術として腹腔鏡下子宮摘出術（TLH）+腟断端吊り上げ術を行ってきたが、そのような症例に対して2022年10月からvNOTESによるTLH（+腟断端吊り上げ術または腟閉鎖）を導入した。導入にあたってはまず手術見学を行い、1、2例目は経験豊富な医師を招聘した。2023年6月までに11例（腟断端吊り上げ術9例、腟閉鎖術2例）行い、術中・術後合併症もなくスムーズに導入できた。vNOTESをPOPに導入する際には以下の7つのメリットがあった。①ダグラス窩解放の際にPOPの場合はダグラス窩が下垂しているため容易である②尿管の走行を目視で確認できる③結紮・縫合がパワーデバイスに変わるため手術時間が短い④付属器摘出が容易である⑤より高位での腟断端挙上が可能である⑥TLHと異なりマニピュレーター操作が不要なため助手を1人しか要しない⑦トロッカー間隔をある程度とれるため単孔式手術の割に鉗子の角度をつけることができ操作が比較的容易である。vNOTESは骨盤臓器脱手術に対して有用と考えられ、今後は症例を増やし骨盤臓器脱以外の手術にも適応を拡大していく予定である。