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[1A41P] elevatedTVM-A 術後メッシュアーム感染から膿瘍形成に至った2例
Keywords:臀部膿瘍、骨盤臓器脱、経腟メッシュ手術
経腟メッシュ手術において腟壁のメッシュびらんは多い合併症であるが、メッシュアームへの感染や膿瘍形成は比較的稀である。本邦において第3世代となるORIHIME®︎メッシュ使用後にアームへの感染をきたし、経腟的にメッシュアーム除去を必要とした2例について報告する。症例1初診時69歳G2P2 合併症:腹部大動脈瘤・高脂血症・骨粗鬆症。膀胱瘤にて膣ペッサリーで経過観察後73歳時にelevatedTVM-A施行し、特変なく退院したが、術後1ヶ月より右臀部の皮切部の疼痛出現し、持続的な排膿続き、術後1年7ヶ月で臀部の皮切部より約4cmメッシュアームを除去し、症状一旦軽快するも術後1ヶ月で再発したため、さらに7ヶ月後に経腟的に手術を行った。前腟壁切開しメッシュに到達したところでメッシュを剥離、露出し、右仙棘靭帯のメッシュアーム貫通点に至り、経腟方向へメッシュアームを引き抜いて残っていたメッシュアームを全摘出した。以後、術後6ヶ月の経過で膿排出なく、膀胱瘤の再発もない。症例2初診時73歳G3P3 合併症:糖尿病・甲状腺機能亢進症・高脂血症。膀胱瘤の診断にて膣ペッサリーで経過観察後74歳時にelevatedTVM-A施行し、特変なく退院したが、術後3ヶ月より恥骨下肢外側の両側皮切部より硬結や膿排出出現した。以後改善なく、TVM術後3年目に経腟的手術を行った。前腟壁切開しメッシュに到達したところでメッシュを剥離、露出し、両側前方メッシュアームの閉鎖膜貫通点に至り、経腟方向へメッシュアームを引き抜いて残っていたメッシュアームを全摘出した。以後術後4ヶ月の経過で膿排出なく、膀胱瘤再発もない。