日本女性骨盤底医学会 第25回学術集会

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一般演題

手術(POP)

LSC RSC

Sat. Aug 5, 2023 5:10 PM - 6:05 PM Hitotsubashi Hall (Japan Education Center Level 3)

座長:石川 哲也、森山 真吾

5:45 PM - 5:50 PM

[1A51P] RASCにおけるPSS(Patient Side Surgeon)の役割

○山本 恭代1、布川 朋也1、津田 恵2、佐々木 雄太郎1、高橋 正幸1、金山 博臣3、西山 美月1、小林 早紀1、大豆本 圭1、冨田 諒太郎1、上野 恵輝1、楠原 義人1、山口 邦久1 (1. 徳島大学 医学部 泌尿器科、2. 徳島市民病院 泌尿器科、3. 川島病院 泌尿器科)

Keywords:ロボット支援下仙骨膣固定術、Patient Side Surgeon、骨盤臓器脱

【目的】2021年1月より骨盤臓器脱に対するロボット支援下仙骨膣固定術(RASC)を導入した。当科は、1,000例以上のロボット手術の経験があり、問題なく導入した。導入後、女性泌尿器科診療に関わったことがないPSS(Patient Side Surgeon)が手術を円滑に行うための役割について検討した。 【対象・方法】対象は、POP-Q StageⅢ以上の骨盤臓器脱患者に対して施行した24回のRASCとした。double mesh法を用い、前壁剥離・前壁メッシュ固定後に、子宮を有する症例では子宮上部切断を行い、後壁剥離・後壁メッシュ固定、岬角へのメッシュ固定、腹膜縫合の順に行っている。 【結果】患者の平均年齢は、71.5(±3.8)歳、平均手術時間は、237.6(±40.0)分、平均コンソール時間は174.0(±38.2)分、平均出血量は21.7(±23.8)g、4例が子宮摘出術後であった。LSC経験者がPSSの場合とそうでない場合で比較すると、手術時間は222.7 vs 264.0分、p<0.05、コンソール時間は166.4 vs 197.3、p=0.067であった。術中膀胱損傷を1例、StageⅢの再発を2例で認め、うち1例はポートサイトヘルニアも出現した。術中合併症症例、再発症例は、いずれもLSC非経験者がPSSであった。 【結語】PSSのLSC経験の有無が手術時間や合併症、POP再発に影響した。手術成績の改善を図るため、各ステップの手順書を作成し、PSSがLSCの経験がない場合には、経験者が第二助手を務めるようにしている。