日本女性骨盤底医学会 第25回学術集会

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一般演題

手術(POP)

LSC RSC

Sat. Aug 5, 2023 5:10 PM - 6:05 PM Hitotsubashi Hall (Japan Education Center Level 3)

座長:石川 哲也、森山 真吾

6:00 PM - 6:05 PM

[1A54P] 腹腔鏡下膣仙骨固定術(LSC)における後壁メッシュの是非の検討

○荒木 英盛1、伊藤 有香1、角田 夕紀子1、花井 一旭1、花田 いずみ1、加藤 久美子2、成島 雅博2 (1. 名鉄病院 泌尿器科、2. 名鉄病院 女性泌尿器科)

Keywords:骨盤臓器脱手術、腹腔鏡下仙骨腟固定術、シングルメッシュ

【目的】骨盤臓器脱に対するTotal Repairとしての腹腔鏡下仙骨腟固定術(LSC)は標準的治療として確立し、術式も定法化しつつある。LSCでは前壁メッシュは必須であるが後壁の補強は必須ではない。後壁メッシュrepairの是非についての一定の見解はなく、POPの形態は多彩であり、病態に合わせて後壁メッシュを選択する必要がある。直腸瘤の存在や後腟壁の弛緩・伸展性によって判断しているのが現状である。【方法】術前の後腟壁長7.5cm以下、かつ直腸診で後腟壁の緩みを認めないシングルメッシュLSC施行131症例(2018年3月〜2022年12月)をA群とし、術前に直腸瘤はなく、膣後壁長8cm以上でシングルメッシュLSCを施行した51症例(2014年9月〜2020年12月)をB群とした。両群間の再発の有無に対して後ろ向きに比較検討した。【結果】全体の再発率のA/B群はそれぞれ1.52%(2/131)/11.7%(6/51)、P<0.01。後腟壁再発率はA/B群それぞれ0.76%(1/131)/7.8%(4/51 ,3症例には高位腹膜閉鎖法を採用していない)P<0.01。【考察】直腸瘤のない後腟壁長7.5cm以下の症例に関しては、高位ダグラス窩腹膜閉鎖法を行えば後壁メッシュを挿入する必要がないことが示唆された。