日本女性骨盤底医学会 第25回学術集会

講演情報

一般演題

保存的治療(POP)

ペッサリー

2023年8月5日(土) 13:15 〜 13:45 第1会議室 (日本教育会館 8F)

座長:増田 洋子、古谷 健一

13:20 〜 13:25

[1B5P] ペッサリー自己着脱指導における患者指導の再検討

○増田 洋子1、清水 由紀子1、馬場 智子1、水村 優紀1、手塚 亜記1 (1. 医療法人社団あんしん会 四谷メディカルキューブ)

キーワード:骨盤臓器脱、ペッサリー保存療法、患者指導

【はじめに】骨盤臓器脱(POP)に対しペッサリー療法を選択した場合,当院は腟壁のびらんや出血等の予防目的で自己着脱を推奨している.指導を導入した当初は口頭の指導のみで患者が自宅で参考にするツールがなかった為,2015年に患者用パンフレットを作成した.近年は高齢患者の増加に伴い,多重業務で患者指導が不十分となり,患者の安全確保も難しい状態となった.そこで質の高い指導と患者の安全と満足度向上を目的に2021年8月から自費ペッサリー自己着脱指導看護外来を開設した.今回,当院看護外来業務改善調査で得た患者の意見を元にペッサリー自己着脱指導とパンフレット内容を再検討したので報告する. 【対象】2022年10月から12月に当院のペッサリー療法で受診された患者58名.年齢は43歳から94歳(中央値70歳) 【方法】業務改善アンケート調査の看護外来指導評価(パンフレット活用と実技)を後方視的に調査した.【結果】患者用パンフレットを「自宅で活用している」は83%と高く,指導もパンフレットの口頭説明のみならず,「自己着脱の実践」は良い以上が77%を示した.しかし,自由記入欄から自己管理の問題点や指導内容の不足が明確となり,パンフレットの修正を行った. 【考察】従来のパンフレットは先行文献から「高齢患者指導パンフレットは文章のみならず,重要内容の文字ポイント変更や配色の工夫・挿絵の活用を重視」した事から高評価につながったと推測される.その結果に満足せず,患者の意見を参考に修正する事の重要性を認識した. 【結語】患者用パンフレットは重要な役割を担っている.今後も患者に寄り添いQOL向上へと繋げていく.