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[1B10P] 骨盤臓器脱保存的治療の選択肢の多様化について
Keywords:骨盤臓器脱、保存的療法、多様化
【目的】近年、骨盤臓器脱(POP)という疾患が社会的に少しずつ認知されると共に、保存的療法も多様化してきた印象がある。そこでPOP様の症状で来店したお客様が従来の保存的療法であるリングペッサリーと骨盤底筋トレーニング(PFMT)以外の選択肢とその割合を調べた。 【方法】2018〜2022年にPOP様症状で来店された方の初回カウンセリング時の記録を後ろ向きに調査した。 【結果】全来店者532名のうちPOP様症状が主訴で来店した方は213名(40%)だった。213名中、リングペッサリーを試したことがある方は25名(12.0%)、PFMTを他院で指導された、または自分で調べてやっていた方は43名(20.1%)であった。それ以外では、骨盤底サポーター、フェミクッションはそれぞれ5名(2.3%)、整体・カイロプラクティック4名(1.9%)、ヨガ・ピラティス4名(1.9%)、レーザー治療4名(インティマ3名、モナリザタッチ1名)(1.9%)、補中益気湯3名(1.4%)、美人ベルト2名(0.9%)、骨盤ケア2名(0.9%)。エムセラ、ガードル、膣トレグッズそれぞれ1名(0.5%)だった。 【結論】POP様症状の方がリングペッサリーとPFMT以外を試している方は珍しくなく選択肢は多様化してきている。POP特有の症状から羞恥心と不安にてネット検索し自己解決したいと考える女性は少なくないが、エビデンスが乏しいだけでなく、その効果が懐疑的なものも少なくない。そのため、非医療従事者でも適切な選択ができるような啓発活動が必要と考える。