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[2B12P] 当院における骨盤臓器脱を有する女性に対する尿流動態検査 のまとめ
Keywords:排尿障害、膀胱出口部閉塞、排尿筋低活動
【背景】POPによる排尿障害はPOP修復術後に大半が改善する。排尿障害の機序として排尿筋低活動があげられる。排尿筋低活動は不可逆的な状態と考えられるが、排尿筋低活動のPOP症例でも術後に排尿障害が改善したという報告が数多くある。【目的】当院における、排尿障害のあるPOP症例に対するPFSについてまとめ、排尿筋低活動症例の、術後の排尿障害について後方視的に検討する。【対象】2015-2022年でLSCを施行した症例のうち、術前UFMで残尿100ml以上を排尿障害として、対象とした。【方法】術前のUFM/PFSはガーゼなどは用いずに行った。排尿筋低活動はPdetQmax 20mmHg未満/Qmax(PFS)15ml/sec未満/排尿効率 90%未満と定義した。術後の排尿障害は術後1か月のUFMにて評価した。【結果】解析対象は術前にUFM/PFSを完遂できた93例。排尿筋低活動は11例に認めた。UFM測定項目(術前⇒術後1か月)は、Qmax 14.4⇒18.4、排尿量 296⇒310、残尿量 164⇒14.8であり、残尿量で有意な改善を認めた。排尿障害は11例⇒0例に改善した。【考察】排尿筋低活動と診断されたPOP症例でも術後に排尿障害は改善した。POPにおける排尿筋低活動は不可逆な状態ではないことが考えられる。