2:00 PM - 2:05 PM
[2B13P] ロボット支援下仙骨腟固定術の術後便秘に関する検討
Keywords:de novo便秘、CSS、CRADI-8
【緒言】仙骨腟固定術において、術後早期に便秘を訴える患者は多いが、これはメッシュの岬角固定やメッシュの後腹膜化などで交感神経近傍を操作することによる神経損傷や創傷治癒の際の一時的な炎症によるものと考えられている。術後6か月程度経過した症例ではほぼ全例の排便状況は術前同様に改善するが、術後1か月時点ではde novo便秘や便秘増悪の症例が散見される。 【目的】ロボット支援下仙骨腟固定術(RSC)における術後1か月時点での便秘の増悪因子を明らかにすることを目的に検討を行った。 【対象・方法】2020年11月導入時から2022年11月までに骨盤臓器脱に対してRSCを施行した症例のうち、研究に同意が得られ術後1か月フォローができた239例を対象とした。術前のCSSスコアが4未満でかつ術後1か月時点でのスコアが4以上をde novo便秘、術後1か月で術前より4以上スコアが増加したものを術後便秘の増悪と定義した。術後1か月時点でのde novo便秘および術後便秘の増悪因子について多変量解析を行った。 【結果】予測因子として術後排便までの日数(OR = 1.47, 95% CI [1.05, 2.07], p = 0.0263)および術前のCSSスコア(OR = 0.884, 95% CI [0.784, 0.997], p = 0.0441)が統計学的に有意であった。 【結論】術後早期のde novo便秘や便秘の増悪は稀な病態ではなく、出現の予測因子には術後排便までの日数と術前CSSスコアが有用であることが示唆された。