3:00 PM - 3:05 PM
[2B25P] 尿道脱の診断にて加療目的に紹介となったcecoureteroceleの一例
Keywords:cecoureterocele、尿道外脱出、尿管瘤
【諸言】Cecoureterocele は異所性尿管瘤の稀な型であり尿管瘤自体が尿道まで伸び長い舌状の盲端になっているため、女性では外尿道口から脱出して発見されることもある。今回我々は尿道脱と診断され加療目的に紹介となったcecoureteroceleの一例を経験したため報告する。
【症例】初診時年齢51歳。排便時に力んだ際に外尿道口に痛みが出現。赤く腫脹した組織の脱出を認め近医を受診。尿道脱嵌頓の診断で手術目的に当科紹介となった。
【経過】超音波検査にて左腎の重複腎盂尿管が疑われ、上腎由来の腎盂尿管は水腎症を呈しており、膀胱内には尿管瘤が疑われた。MRI、CT、膀胱鏡検査にて完全重複腎盂尿管、尿管瘤の診断に至った。尿管瘤の尿道外脱出と診断し、尿管瘤の経尿道的切開術を行った。手術時の尿管口の形態よりCecoureteroceleと診断した。術後の膀胱造影検査では膀胱尿管逆流は認められず、水腎症も改善した。外尿道口からの瘤再脱出は認められていない。
【考察】尿道外脱出を来した尿管瘤の報告は少なく、その内訳としては3歳以下の女児に多く認められる。これまでに成人女性における完全重複腎盂尿管に合併した尿管瘤の尿道外脱出はの報告は2例のみであり、いずれも膀胱高位切開・尿管瘤切除が行われていた。小児尿管瘤に対する経尿道的切開術の有用性の報告は散見されるが、本症例においても経尿道切開術にて瘤の再発や尿路感染、腎機能低下などは認められておらず、本術式は成人女性においても治療の第一選択になりうると考えられた。
【症例】初診時年齢51歳。排便時に力んだ際に外尿道口に痛みが出現。赤く腫脹した組織の脱出を認め近医を受診。尿道脱嵌頓の診断で手術目的に当科紹介となった。
【経過】超音波検査にて左腎の重複腎盂尿管が疑われ、上腎由来の腎盂尿管は水腎症を呈しており、膀胱内には尿管瘤が疑われた。MRI、CT、膀胱鏡検査にて完全重複腎盂尿管、尿管瘤の診断に至った。尿管瘤の尿道外脱出と診断し、尿管瘤の経尿道的切開術を行った。手術時の尿管口の形態よりCecoureteroceleと診断した。術後の膀胱造影検査では膀胱尿管逆流は認められず、水腎症も改善した。外尿道口からの瘤再脱出は認められていない。
【考察】尿道外脱出を来した尿管瘤の報告は少なく、その内訳としては3歳以下の女児に多く認められる。これまでに成人女性における完全重複腎盂尿管に合併した尿管瘤の尿道外脱出はの報告は2例のみであり、いずれも膀胱高位切開・尿管瘤切除が行われていた。小児尿管瘤に対する経尿道的切開術の有用性の報告は散見されるが、本症例においても経尿道切開術にて瘤の再発や尿路感染、腎機能低下などは認められておらず、本術式は成人女性においても治療の第一選択になりうると考えられた。