第55回(2024年度)日本看護学会学術集会

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ランチョンセミナー

ランチョンセミナー11 送電線の電磁波って危ないの?-WHOの見解を紹介します-

Sun. Sep 29, 2024 12:00 PM - 1:00 PM 第7会場 (中会議室B1+B2+B3)

座長:冨永 智博

講師:大久保 千代次
共催:一般財団法人電気安全環境研究所

近年、個人あるいは事業目的による電磁界(電磁波)発生源の増加やその形態の多様性には眼を見張るものがある。これらの技術は我々の生活をより便利に、より快適にする一方、電気を使えば必ず電磁界が発生し、その健康影響に関する国民の不安は少なくない。1996年に開始した、WHO(世界保健機関)の国際電磁界プロジェクトは、静(0 Hz)、超低周波(>0-300 Hz)、中間周波(300 Hz-10 MHz)、無線周波 (10 MHz-300 GHz)の各電磁界の健康リスク評価を行うことを目的としている。WHOはこれまでに、静電磁界および100kHzまでの低周波電磁界の健康リスク評価を終了し、無線周波電磁界のリスク評価のタスク会議を2023年に開始している。講演では、①WHOの健康リスク評価手法、②2007年に発行された低周波電磁界に関する環境保健クライテリア238、③WHOのリスク評価を受けて、ICNIRP(国際非電離放射線防護委員会)が2010年に発行した新たなばく露防護ガイドライン等について説明したい。