[KR5-1] 国際保健における技術協力でのパートナーシップの促進とそれに向けたキャリア構築と展望について
西太平洋地域は、多様な文化や経済状況を背景に、感染症の流行、非感染性疾患の増加、自然災害や気候変動による健康リスクなど、多くの健康課題に直面している。一方、日本は、超高齢社会のフロントランナーとして、人口減少・高齢化に伴う医療や介護ニーズの質・量の変化に対応した必要な医療介護サービスの確保とその提供体制を維持するため、地域医療構想や地域包括ケアシステムの構築の推進等の取り組みを進めているところである。こうした中で、ユニバーサル・ヘルス・カバレッジ(UHC)の立役者として、看護職は地域社会に密着し、予防医療から急性期医療、リハビリテーションまで幅広い役割を担ってきた。健康教育や予防接種の推進、感染症対策、災害時の緊急対応や長期的な復興支援にも重要な役割を果たしている。これらの経験は、世界の保健課題の解決に非常に貴重なものであり、UHCの実現と持続可能な開発目標(SDGs)の達成に向けて、看護職の貢献はますます期待されている。こうしたことを踏まえながら、本交流集会では、国際保健におけるキャリア構築について議論をしてまいりたい。