第55回(2024年度)日本看護学会学術集会

講演情報

シンポジウム

シンポジウム3 健康危機に強い地域づくりを考える

2024年9月28日(土) 15:00 〜 16:30 第1会場 (メインホール)

座長:高鳥毛 敏雄

講師:高鳥毛 敏雄・服部 希世子・北野 晶・島村 通子・三橋 祐子

[SY3-4] 健康危機に強い地域づくりを考える

島村 通子 (静岡県健康福祉部健康局参事)

新型コロナウイルス感染症対応を踏まえ、次の健康危機発生時を見据えた備えが求められている。これまで静岡県庁で、災害時健康支援活動全体を統括する立場として、熱海市土石流災害、能登半島地震等で、支援と受援の全体調整を行った。その経験をもとに、対応・対策を振り返り、県、自治体保健師として、「健康危機に強い地域づくり」にどう取り組むか、平時のどんな取り組みが有事に活きるか等のポイントをまとめた。具体的には、健康危機対処計画の策定、健康危機統括官の設置、統括保健師配置の促進と育成、マニュアルの整備、災害時の多職種協働に備え、DHEAT派遣の振り返りと今後の受援の検討、また、人材確保及び育成のため、教育機関や看護協会等と連携した若手育成と次世代への働きかけ、県と市町が一体的に地区活動を推進するために、保健師活動領域調査の活用、健康づくりの推進、困難事例のアセスメントと対応の検討、住民の地区組織活動の育成支援等を行っていく。このほか、本県の感染症管理センターや静岡社会健康医学大学院大学を紹介し、健康危機に強い地域づくりに向けた平時からの備えについて伝える。