第55回(2024年度)日本看護学会学術集会

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シンポジウム

シンポジウム4 誰一人取り残さない「地域の健康づくり」において、看護が貢献できること

Sun. Sep 29, 2024 9:00 AM - 10:30 AM 第2会場 (シビックホール)

座長:田口 敦子

講師:田口 敦子・谷脇 直美・吉原 郁子・川上 智子・柴垣 維乃

[SY4-1] 重症化予防に向けた自治体保健師と地域の看護職の連携・協働による地域保健活動

田口 敦子 (慶応義塾大学看護医療学部教授)

本シンポジウムでは、生活習慣病の重症化予防に向けて、自治体保健師と地域の看護職の強みを活かした連携・協働の仕組みづくりについて考えます。具体的には、診療所・病院、訪問看護などの地域の看護職は、治療が必要な人やリスクの高い人が来所し、重症化予防の必要性の高い人を把握しやすく、さらに詳細な健康状態やニーズを把握しやすいという強みがある一方で、対象者がサービスを希望しなくなった場合のその後の対応は難しくなります。自治体保健師は、地域全体を見据えたニーズ把握や事業化や施策化を行うことで、必要な人に必要なサービスを安定して提供する仕組みづくりを行えるといった強みがある一方で、タイムリーに個々の健康状態やニーズを詳細に把握することが難しいことから重症化予防が必要な対象者への直接的なアプローチが難しいという弱点があります。このような実情があることから、地域の看護職の弱みをカバーし強みを活かした連携・協働こそが、効果的な重症化予防の鍵となるため、その実現方法を各地域で検討することが求められています。