都道府県看護協会公募企画⑤：大阪府 地域完結型大阪モデル
～大阪府看護協会感染管理地域ネットワークの構築～

[LK5-2] 地域完結型大阪モデル

～大阪府看護協会感染管理地域ネットワークの構築～

森野 幸代 (市立岸和田市民病院感染管理室副室長)

【抄録】
　2012 年度より診療報酬上、感染防止対策加算が新設されたことをきっかけに地域連携が推進された。大阪府の南に位置する泉南地域でも、二次医療圏全体で保健所と共に地域連携を行ってきた。しかし、加算を取得している施設はごく一部であり、加算を取得していない中小規模の医療機関や社会福祉施設に対しては、保健所が主催する研修会の実施のみに留まっていた。
　今回、COVID-19 の感染拡大を受け、大阪府では医療機関や社会福祉施設のクラスター発生が問題となり、施設では陽性患者をそのまま自施設で診療、介護することが求められた。泉南地域でも、クラスターが発生し保健所からの依頼で医療機関や社会福祉施設への介入を行ったが、クラスター発生時は緊急の対応であり、いわば火事の火消し状態であった。そのため、火事を発生させない平時からの対応が求められる。そこで、地域のICN が平時に施設訪問することで、施設の現状にあわせた実施可能な感染対策を提案することができると考える。
　今回、地域完結型大阪モデルを推進し、医療機関だけでなく社会福祉施設を含めた地域の感染対策の向上に寄与していきたい。